海外FXで利益を上げたら、確定申告は欠かせません。
しかし、海外FXは国内FXとは異なり、総合課税となる上、税率や計算方法が複雑で、つい放置してしまう方も多いのではないでしょうか。
確定申告を怠ると、思わぬ税務調査に繋がる可能性も…。
そこで今回は、海外FXの確定申告の提出方法について解説していきます。
また、税率の計算方法についても解説するので、複雑な確定申告の時期に備えて本記事を参考にしてみてください。
海外FXで確定申告が必要になるケース
海外FXで確定申告が必要な5つのケースで解説していきます。
- 年間の収入が2,000万円以上の人
- 会社で年末調整を受けていない人
- FXによる年間の所得が20万円以上の人
- FXによる年間48万円以上の扶養の人
- 医療費控除などで確定申告をする人
海外FXを利用する場合、サラリーマンの海外FX税金に関する義務が発生していないか、上記に当てはまっていないか確認しておきましょう。
給与所得が年間2,000万円以上の人
FXに関係なく、年間の収入が2,000万円を超える方は、海外FXで利益が出ていなくても確定申告しなければなりません。
期限内に確定申告を怠ると、無申告加算税として、最大20%の金額が加算されるので、確定申告は必ずしましょう。
会社で年末調整を受けていない人
会社で年末調整を受けていない人は、海外FXで利益が出た場合、必ず確定申告しなければなりません。
これは、海外FX業者が日本の源泉徴収を行っていないため、納税者自身が所得を申告し、納税する必要があるためです。
年末調整を受けていない会社員の具体的なケースは以下の通りです。
- アルバイトやパートで働いている
- フリーランスで働いている
会社で年末調整を受けていない人はFXに関係なく、確定申告をしましょう。
FXによる年間の所得が20万円以上の人
会社で年末調整を受けていても、海外FXで副業に取り組み、その年間の所得が20万円以上の人は確定申告が必要です。
ここで重要になるのが、海外FX税金と経費の正しい関係性を知っておくことです。
あくまでも、海外FXでの利益から「利益を得るために直接要した費用(経費)」を引いた「所得」が20万円を超えているかどうかが判断基準になります。経費を引いた額が20万円未満の場合、所得税の確定申告は不要です。
自身の所得が年間48万円以上の扶養の人
海外FXで得た利益が年間48万円を超えた場合、扶養に入っている方でも確定申告をしなければなりません。
また、海外FXのみならず自身の所得が年間48万円以上の扶養の人も、確定申告が必要なので、注意です。
医療費控除などで確定申告をする人
医療費控除や海外FX利益のふるさと納税、住宅ローン控除などの控除を受けるために確定申告をする場合、海外FXで得た利益も申告する必要があります。
なぜ、医療費控除などで確定申告が必要になるのかというと、医療費控除やふるさと納税、1年目の住宅ローン控除の申告などは、年末調整できないからです。
海外FXにおける確定申告手順
ここからは、海外FXでの確定申告の計算方法について5ステップで解説していきます。
- 収入・所得金額を入力
- 海外FXでの利益を入力
- 必要経費があれば入力
- 所得控除を入力
- 住民税の入力
毎年確定申告をするのは厄介で手間もかかりますが、上記の項目を一度覚えるとそれ以降は簡単に確定申告できますよ。
収入・所得金額を入力
確定申告書類を準備後、ご自身の収入や所得金額を「正確に」入力しましょう。
会社員の方は、「給与所得」、自営業や個人事業主、フリーランス等の方は、「事業所得」の欄に1年間の収入と所得を入力します。
この際、個人事業主のFX取引に関する税務として特に注意したいのは、本業の事業所得とFXの雑所得をしっかり区別して入力することです。
この際に、社会人で源泉徴収されている方は、「源泉徴収票」の内容をそのまま入力できるので、比較的楽ですよ。
海外FXでの利益を入力
収入・所得金額を入力後、海外FXでの利益を「正確に」入力しましょう。
海外FXでの利益は雑所得に該当するので、注意しましょう。
必要経費があれば入力
海外FXでの利益を入力後、必要経費があれば入力しましょう。
必要経費も雑所得に該当するので、上記の「海外FXでの利益」と同じ種目で入力が手軽です。
海外FXで経費にあたるものは、主に以下の通りです。
- 海外FX取引手数料:約定手数料、スワップポイント、入出金手数料(※返金手数料、遅延金、信用取引の金利は経費として認められない。)
- 海外FX取引のための書籍代
- 海外FX取引に関するセミナー参加費
- 海外FX取引のための通信費:インターネット回線、携帯電話の料金
- 海外FX取引のための専用デスクやパソコンの購入費
- 海外FX取引のための家賃や光熱費(按分の場合)
- 自宅の一部をFX取引専用の部屋として使用:家賃や光熱費を按分(※按分する割合は、FX取引に利用している面積の割合)
- パソコンやスマホの購入費
- 机や椅子などの作業環境の備品
- FXの取引ソフト
しかし、いずれの場合も、領収書などの証明書類をしっかりと保管しておくことが重要です。
領収書が残っていない場合は、経費として落とせない場合があるので、領収書は確定申告の時期までに必ず手元に用意しておきましょう。
所得控除を入力
海外FXでの利益・必要経費を入力後、所得控除を入力しましょう。
海外FXの課税となる所得金額や税率、控除額については、以下の通りです。
| 課税となる所得額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000~1,949,000円まで | 5% | 0円 |
| 1,950,000~3,299,000円まで | 10% | 97,500円 |
| 3,3000,000~6,949,000円まで | 20% | 427,500円 |
| 6,950,000~8,999,000円まで | 23% | 636,000円 |
| 9,000,000~17,999,000円まで | 33% | 1,536,000円 |
| 18,000,000~39,999,000円まで | 40% | 2,796,000円 |
| 40,000,000円以上 | 45% | 4,796,000円 |
例えば、年収500万円で海外FXで100万円の利益を得た場合、所得税は以下の通り課税されます。
- 600万円×20% – 427,500円 = 772,500円
また、上記に加えて住民税などが課されるので、注意しましょう。
住民税を入力
所得控除を入力後、住民税を入力しましょう。
住民税に関しては、現在ご自身が住んでいる地域や市区町村によって異なるので、以下の方法で確認がおすすめです。
- マイナポータルで確認
→マイナポータルの「わたしの情報について」にアクセスし、マイナンバーカードの読み取り機能が付いたスマホやパソコンを用いて、課税されている自治体や課税額などの情報を確認 - 住民税決定通知書
→会社員の方は、住民税決定通知書は毎年5月~6月に勤務先から配られます。自営業・個人事業主・フリーランスの方は、6月に市区町村から郵送で自宅に届くので、確認しましょう。
海外FXの確定申告書類の提出方法
ここからは、海外FXの確定申告書類の提出方法について解説していきます。
- 取引履歴をダウンロード
- 確定申告書類の作成
- eTaxまたは税務署に確定申告書類を提出
- 税金の納付
複雑な計算や書類を用意するのが面倒な方は、オンラインでの提出がおすすめなので、上記を参考にしてみてください。
取引履歴をダウンロード
確定申告には、年間取引報告書と呼ばれる書類が必要です。
これは、各FX業者で発行しており、取引期間中のすべての取引内容が記録されています。
年間取引報告書は、各FX業者のマイページからダウンロードできます。
具体的な方法は、業者によって異なるため、各公式サイトの「確定申告」ページを確認してくださいね。
確定申告書類の作成
取引履歴がダウンロードできたら、確定申告書類の作成です。
確定申告書は、海外FXで得た利益を申告するために使用する書類なので、確定申告する必要のある方は、事前に国税庁のホームページからダウンロードして用意しておきましょう。
確定申告書には、氏名、住所、所得金額など、基本的な情報を入力する必要があります。
まずは、年間取引報告書を参考に、確定申告書を作成します。
確定申告書には、先ほど述べた所得金額や経費等などを記入しましょう。
所得金額は、年間取引報告書に記載されている「利益確定」の合計額です。
また、海外FXで損失の方でも確定申告すると税金を減らせる場合があるので、損失の方も確定申告するのがおすすめです。
損失金額は、年間取引報告書に記載されている「損失確定」の合計額です。
確定申告書の書き方がわからない場合は、国税庁のホームページで確認できます。
また、税務署や市区町村の窓口でも相談を受け付けていますので、わからないことがあれば、ぜひ活用してくださいね。
eTaxまたは税務署に確定申告書類を提出
確定申告書類の作成ができたら、eTaxまたは税務署に確定申告書類を提出しましょう。
提出方法はeTaxと税務署の2種類があり、それぞれメリットとデメリットがあります。
自分に合った方法を選択しましょう。
eTaxのメリット
- 自宅で完結できるため、時間や場所に縛られない
- 郵送よりも早く処理される
- 印刷や郵送の手間が省ける
- 過去の申告書を確認できる
eTaxのデメリット
- マイナンバーカードとICカードリーダー、または公的個人認証サービスが必要
- インターネット環境が必要
- 申告ソフトに慣れないうちは操作が難しい場合がある
税務署のメリット
- 書類を手渡しで提出できるため、不明点があれば直接相談できる
- マイナンバーカードやICカードリーダーがなくても提出できる
税務署のデメリット
- 平日しか受け付けていないため、仕事の都合で難しい場合がある
- 郵送での提出も可能だが、eTaxより処理が遅れる
- 印刷や郵送の手間がかかる
時間や場所に縛られず、スムーズに確定申告を進めたい場合はeTaxがおすすめです。
マイナンバーカードとICカードリーダーの準備が必要ですが、慣れれば簡単に操作できます。
一方、税務署提出は、直接相談しながら確定申告を進めたい方や、マイナンバーカードを持っていない方におすすめです。
しかし、平日の日中にしか受け付けていない点は注意が必要です。
どちらを選ぶにしても、早めに準備を進めましょう。
税金の納付
確定申告書類の提出ができたら、最後に税金を納付して完了です。
税金の納付方法は、以下の通りです。
口座振替:あらかじめ口座振替の依頼をしておけば、納税通知書が送付された後、自動的に口座から引き落としされます。
コンビニ払い:コンビニで税金を納付する場合、現金のみ対応なので、クレジットカードやデビットカード等は利用不可です。また、納付できる金額は30万円以下なので、注意しましょう。
また、還付がある場合は、確定申告から1ヶ月後辺りに指定した銀行口座へ振り込まれます。
海外FXの確定申告の提出方法まとめ
今回は、海外FXの確定申告の提出方法についてお伝えしてきました。
海外FXでの確定申告の計算方法は、以下の5ステップです。
- 収入・所得金額を入力
- 海外FXでの利益を入力
- 必要経費があれば入力
- 所得控除を入力
- 住民税を入力
また、海外FXの確定申告の提出方法は、以下の4ステップです。
- 取引履歴をダウンロード
- 確定申告書類の作成
- eTaxまたは税務署に確定申告書類を提出
- 税金の納付
海外FXで利益ある方で確定申告の条件に当てはまっている方は、必ず確定申告しましょう。